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【カメラの基礎】動きを止める!流れを表現する!「シャッタースピード」完全ガイド

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「元気に走り回る子どもが、いつもブレて写ってしまう…」 「滝の流れを、まるで絹の糸のように滑らかに撮ってみたい」

写真における被写体の「動き」に関する悩みや願望は、**「シャッタースピード」**を理解することで解決できます。

シャッタースピードは、写真の明るさを決める3要素の一つであると同時に、時間の流れを写し撮り、被写体の動きを自由自在にコントロールするための魔法のようなツールです。これを使いこなせば、肉眼では捉えられない一瞬を切り取ったり、逆に時間の流れを一枚の写真に凝縮したりと、表現の幅が大きく広がります。

1. シャッタースピードとは?

シャッタースピードとは、カメラ内部にあるシャッター幕が開いて、センサーに光が当たっている時間のことです。 「1/1000秒」や「2秒」のように、時間(秒)で表されます。

  • シャッタースピードが速い(例:1/4000秒):シャッターが一瞬だけ開く。
  • シャッタースピードが遅い(例:1/2秒):シャッターが比較的長い時間開いている。

この「光が当たっている時間の長さ」が、写真に2つの大きな影響を与えます。

2. シャッタースピードの2つの重要な役割

絞り(F値)と同様に、シャッタースピードにも写真の「明るさ」と「表現」に関わる2つの重要な役割があります。

役割①:光の量をコントロールする(写真の明るさが変わる)

これは露出の基本となる役割です。蛇口から水を汲む時間をイメージすると分かりやすいでしょう。

  • シャッタースピードを速くする 光を取り込む時間が短くなるため、センサーに届く光の量は少なくなります。 → 写真は暗くなる
  • シャッタースピードを遅くする 光を取り込む時間が長くなるため、センサーに届く光の量は多くなります。 → 写真は明るくなる

日中の明るい屋外では速いシャッタースピードでも十分な光量が得られますが、室内や夜景など暗い場所では、シャッタースピードを遅くして光をたくさん取り込む必要があります。

役割②:被写体の動きの写り方をコントロールする

こちらが、シャッタースピードが持つ表現上の最も特徴的な役割です。

  • シャッタースピードを速くする 一瞬の動きを切り取るため、動いている被写体をピタッと静止したように写し止めることができます。
    • 撮影シーンの例:スポーツ、飛び跳ねる子どもやペット、鳥が羽ばたく瞬間、噴水の水しぶき
  • シャッタースピードを遅くする シャッターが開いている間の被写体の動きが、軌跡としてブレて写ります。これを利用して、動きのダイナミックさや滑らかさを表現できます。
    • 撮影シーンの例:滝や川の滑らかな流れ、車のライトの光跡、星の軌跡、躍動感を表現したいスポーツ(流し撮り)

【写真挿入指示】 同じ動いている被写体(例えば、噴水や滝、道路を走る車など)を、シャッタースピードを変えて撮影した比較写真を2枚並べて掲載してください。

  1. 速いシャッタースピードで撮影した写真(例:1/1000秒など)
  2. 遅いシャッタースピードで撮影した写真(例:1/2秒など)

それぞれの写真の下に「Sモード 1/1000秒で撮影」「Sモード 1/2秒で撮影」といったキャプションを付け、「速いシャッタースピードでは水しぶきが一粒一粒止まって見え、遅いシャッタースピードでは流れが滑らかに写ることがわかります」というような説明文を添えてください。

3. 要注意!「手ブレ」との深い関係

シャッタースピードを遅くすると、写真にブレが生じやすくなります。このブレには、被写体が動くことで生じる**「被写体ブレ」と、撮影者の手が動くことで生じる「手ブレ」**の2種類があります。

特に注意したいのが「手ブレ」です。シャッターが開いているわずかな時間にカメラが動いてしまうと、写真全体がシャープさを失い、ぼんやりとした印象になってしまいます。

一般的に、手持ち撮影で手ブレしにくくなるシャッタースピードの目安は**「1 / 焦点距離」秒**と言われています。例えば、50mmのレンズを使っているなら1/50秒より速く、200mmの望遠レンズなら1/200秒より速いシャッタースピードを保つと、手ブレしにくくなります。

これより遅いシャッタースピードで撮影したい場合は、三脚を使ってカメラを固定するのが基本です。

4. シャッタースピードを操るには「S (Tv) モード」

「動きを止めたい!」「あえてブラしたい!」そんな時は、撮影モードダイヤルを**「S」または「Tv」(シャッタースピード優先オート)**に合わせましょう。

このモードは、あなたが**「シャッタースピード(動きの表現)」を決めると、カメラが最適な「F値(明るさ)」を自動で設定してくれる**便利なモードです。

  • 子どもの運動会で走る姿を止めたい! → Sモードで1/500秒や1/1000秒に設定。
  • 夜に車のライトの軌跡を撮りたい! → Sモードで5秒や10秒に設定(三脚必須)。

このように、撮りたいイメージに合わせてシャッタースピードを決めるだけで、カメラの他の設定は任せることができます。

まとめ:シャッタースピードで時間をデザインしよう

今回は、被写体の動きをコントロールする「シャッタースピード」について解説しました。

  • シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のこと。
  • 速くすると → 暗くなり、動きをピタッと止められる。
  • 遅くすると → 明るくなり、動きがブレて写る(流れを表現できる)。
  • 遅くすると手ブレしやすくなるので、三脚の使用も検討しよう。
  • 練習には**「シャッタースピード優先モード(SまたはTv)」**がおすすめ。

シャッタースピードは、単に明るさを調整するだけでなく、「時間」そのものを写し込むためのクリエイティブな道具です。 何を止め、何を流すか。それを意識するだけで、あなたの写真はもっと面白く、もっとドラマチックになります。

次回は、カメラが決めた明るさを自分のイメージ通りに微調整するための必須テクニック「露出補正」について解説します。

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youhei

◆写真歴8年の週末フォトグラファー
◆キャンプ歴12年のアウトドア好き
風景写真やネイチャーフォトを撮影しています。
日本各地の撮影地情報や使用したカメラのレビューを発信します。

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